阪神糸井嘉男外野手(41)の今季限りでの現役引退が12日、発表された。糸井はこの日の午前中に、兵庫・西宮市のホテルで引退会見を開いた。阪神のチームメイト、球界関係者からコメントが寄せられた。

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▽日本ハム稲葉GM(現役時代に日本ハムで一緒にプレー)「嘉男は本当に努力家で黙々と練習するタイプでした。ミスすると、しょんぼりしていたのも印象に残っています。身体能力が高く、すごいプレーも、すごいホームランもあったし、ここぞという時に強い選手でした。コツコツと努力して、ここまでの選手になったことは、本当にすごいことだと思います」

▽阪神藤浪 寂しいです。どんな時もよく声をかけてくださった先輩で、ロッカーとかで気さくに声をかけてくださる方でした。糸井さんと話した思い出はたくさんありますが、全部楽しい思い出で、すごく良くしてくださって感謝しています。

▽阪神西勇 オリックス(時代)から同じチームですごく心強いというイメージもありました。自分がもし野手であれば、すごくあこがれていた先輩像になっていただろうと思います。天然とかそういう部分もあると思うんですけど、勝負の時に熱い方というのは常に出ていた人。(勝負に)懸けている思いは人一倍強かった。そういうところはカッコ良かったです。

▽阪神岩田コミュニティアンバサダー(大学時代から知る2学年上の糸井が現役引退)「初めて近大のエース糸井さんを生で観たのは、僕が関大2年生だったころ。身体能力がえげつないとは聞いていましたが、球速は150キロを超えるし、打っても4番の方よりエグいとのウワサ通りでした。プロで対戦した時は、どこに投げても打たれそうな雰囲気。でもいざチームメートになると、ベンチでも食事の席でも冗談で空気を和ませてくれる先輩でした。ウエートトレなどに集中する背中を、歴代の後輩たちは見てきたと思います。本当にありがとうございました。お疲れさまでした」

▽オリックス福良GM(日本ハムコーチ、オリックス監督で糸井を指導) お疲れさま。よく頑張ったなということですね。よく練習していましたからね、本当に。一番バットを振ってたんじゃないですか。みんな(体が強いと)そこだけ言うけどね。本当に努力が一番大きいんじゃないですか。身体能力の高さもあるけど、それだけじゃなかなかこの世界は難しい。いろんなところで、相当な努力をしたと思いますよ。守備に関しても打つ方に関しても。(引退の報告は)電話がありました。ご苦労さん、よう頑張ったな、と。41歳ですか。大したもの。またいろんな勉強をしてもらったらいいかなと思います。