“終幕投手”だ。広島大瀬良大地投手(31)が今季レギュラーシーズン最終戦となる10月2日中日戦(マツダスタジアム)に先発することが決まった。同球場での全体練習で首脳陣から指名を受けた。前回23日阪神戦は2回降板と精彩を欠く登板が続くが、4年連続開幕投手への信頼は不変。森下、九里、大瀬良の3本柱で、巨人、阪神との三つどもえのクライマックスシリーズ(CS)争いに挑む。

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負けられない戦いは続く。残るは29日からのヤクルト2連戦と、1日挟んで10月2日中日戦の3試合しかない。先発投手が苦しむ最終盤。特に大瀬良は前回23日阪神戦では2回4失点と不安を残した。精彩を欠く登板が続くが、佐々岡監督の信頼は揺るがない。最終順位を決める一戦となる可能性もある、6日後の最終戦の先発に大黒柱を指名した。

佐々岡監督 自分が今年もエースとして開幕を任せたので。信用して投げさせます。

監督就任1年目から今季まで4年続けて開幕投手を託した大黒柱にチームの命運を託す。3位争いは巨人、阪神との三つどもえ。残り3試合は森下、九里、大瀬良の3本柱を立てる。首脳陣からの通達に、チームを背負ってきた右腕は「しっかり責任をもって全うしていきたいとは思います」と表情を引き締めた。

今季は前半戦7勝も、後半戦はコンディション面に不安を残すのか、調子を落とした。8月13日から戦列を離脱。20日間のブランクも2軍での実戦登板を踏まず、2日に1軍復帰した。復帰初戦のDeNA戦は7回無失点で8勝目を挙げるも、その後は3試合勝利なく2敗。前回はキャリアワースト2位となる2回降板を味わった。「制球も定まっていなかったですし、球の強さもなかったかなと思う。期間は短いので、そんなに大きく変えられることは正直ないですけど、しっかりいい形で投げられるように。できるだけいい状態でマウンドに上がれるようには準備したい」。レギュラーシーズン最終登板でリベンジを期す。

選手会長として臨んだ今季、ヤクルトに連覇を許した。だが、4年ぶりCS進出は来季以降のチームにとっても大きな意味を持つ。「僕たちは僕たちで目指すところがあるので、気持ちを切り替えて次のステップにつなげていけるように。また頑張っていけたらいいかなと思います」。自身の白星から始まった今季の戦いを自らの手で締めくくる。【前原淳】

○…1軍登録チーム最年長、37歳の松山竜平外野手が残り全試合打点を宣言だ。今季は主に代打ながら、直近5試合では4試合に先発し、その間4打点。「点数を取らないと勝てない。そこで期待されていると思う。全試合で打点を挙げられるように。1試合1打点と言わず、2打点、3打点を挙げられるように。そうすれば勝ちにつながる。意識してやっていきたい」。4年ぶりCSを目指し、バットでチームを引っ張る。

○…小園海斗内野手(22)が26日、マツダスタジアムでの全体練習を欠席した。佐々岡監督は「ちょっと体調不良ということ」と説明。27日の休日をはさみ、28日からの練習参加については「それは少し分からない。今日、明日の様子を見て」と話した。今季は遊撃レギュラーとして125試合に出場し、打率2割6分8厘、7本塁打、38打点を記録していた。

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