「BIGBOSS」から、06年以来の「SHINJO」へ-。

日本ハム新庄剛志監督(50)が、19年間利用した札幌ドーム最終戦で、登録名を変更しての来季続投と、12球団最速での開幕投手を発表した。「来年は日本一だけを目指します!」と高らかに宣言。平日ナイターながら、本拠地のスタンドは超満員。試合は完敗も、大興奮のフィナーレとなった。来季からは、新球場「エスコンフィールド北海道」を本拠地として戦う。

  ◇  ◇  ◇

平日のナイターでは、異例の超満員。日本ハムの本拠地として最後の公式戦を終えた札幌ドームが、固唾(かたず)をのんで新庄監督のあいさつを待った。

新庄監督 ファンを悲しませた断トツ最下位。責任は監督…BIGBOSSが悪いです。短い1年でしたけど、今シーズンをもってBIGBOSSのユニホームを脱ぎます!

「BIGBOSS」のユニホームを脱ぎ、マウンドに置いて退場した。えっ、やめるの? だが今度は新たに「SHINJO」と書かれた背番号1のユニホーム姿で、スポットライトの真ん中でマイクを握った。

新庄監督 今日の午後4時に川村社長から呼ばれ、ファイターズの指揮を、来年も執ってほしいと言われました。返事はまだ、していません。まずはファンのみんなに聞きたいと思います。来年、新庄剛志で、エスコンフィールドで、監督の指揮を執っていいですか?根はいいヤツです。畑オーナー、川村社長、今、返事します。よろしくお願いします!

4万1138人に自らの去就を問いかけ、大きな拍手にうなずいて続投を宣言。1年契約で「2位ならユニホームを脱ぐ覚悟なので。来年は、さらに行きまっせ!」と気合を入れた。

完敗で札幌ドーム600勝はならなかったが、19年間、本拠地の役目を果たした球場のラストにふさわしい盛り上がりを演出した。「BIGBOSSって、ちょっとチャラい? 来年は真剣勝負で行く。(SHINJOの方が)身が引き締まりますよ」。札幌ドームに別れを告げる場内1周の際には、日本一を花道に現役引退した06年のシーズンを思い出していた。「ああ、最後なんだな~と。僕を筆頭に数々のスーパースターが出ている球場。『ありがとう!』という気持ちだった」。試合開始前には、スタンドに「THANK YOU 2004-2022 GO TO 2023」の人文字が浮かび、来季から主戦場となる新球場「エスコンフィールド北海道」への期待をあおった。

新球場の開幕投手には「左のエース」と認めた加藤を指名した。「来年は(競争は)ない。固定メンバーは頭の中にある」。「北海道日本ハム」の1つの時代が終わり、間もなく新章が幕を開ける。【中島宙恵】

【関連記事】日本ハムニュース一覧