阪神大学野球の秋季リーグが11日、神戸市内で行われ、天理大が関西国際大に逆転勝ちし、4季連続23度目の優勝を決めた。

2点を追う9回、近藤遼一内野手(3年=八戸学院光星)の左越え適時二塁打と暴投など守備のミスが重なり、3点を奪って逆転に成功。今秋ドラフト上位候補の友杉篤輝内野手(4年=立正大淞南)は5回、逆転の口火を切る右中間適時二塁打を放ち、三盗後に生還。3球団のスカウトが見守る前でアピールした。

 

劣勢を一変させたのは友杉だった。3点を追う5回2死二塁。速球をとらえ、右中間適時二塁打だ。さらに2球目に三盗成功。敵失ですかさず2点目のホームを踏んだ。50メートル5秒9のスピードで流れを変えられる。藤原忠理監督(57)が「彼がいい働きをすればチームは勝てる」と頼れば、友杉も「速球を打ってやろうと試合前に決めていた。塁に出れば常に盗塁を狙う」と話した。

4季連続Vの立役者は指揮官と同じく4度、宙を舞った。「(体調不良明けで)苦しいなか、しっかり練習した。周りが見てくれたかな」。この日は3球団が視察。20日のドラフト会議を目前に阪神は畑山統括スカウトがチェック。右打ち内野手は補強ポイントで、遊撃手の上位候補に位置づけているとみられる。ロッテ榎スカウト部長も「守備と足に関しては即戦力。魅力がある」と評価。負ければ3校プレーオフの大混戦を回避し、29日からの明治神宮野球大会関西地区代表決定戦にコマを進めた。