昨年日本一のヤクルトが、先勝した。

1点差に迫られた8回1死から、「村神様」村上宗隆内野手(22)がフルカウントからオリックス平野佳の136キロのフォークをとらえ、右翼席に運んだ。貴重な1発で2点差として、逃げ切った。

序盤はチーム全体で「ヨシノブ攻略」に成功した。同点の3回には塩見泰隆外野手(29)が勝ち越しの1号ソロを放った。4回にはホセ・オスナ内野手(29)も1号ソロで続いた。パ・リーグ投手4冠のオリックス山本由伸投手(24)が1試合2被弾したのは今季初。ポストシーズン被弾も自身初となった。

流れを引き寄せたのはCSファイナルステージのMVP男、オスナだった。まずは1回2死一、二塁でカーブを三塁線へ引っ張る2点二塁打。「山本投手は球界を代表する投手なので、なかなかチャンスが少ないが、初回から先制できてよかった」と初回からゲームを動かした。

2回、先発の小川泰弘投手(32)が押し出しなどで2失点し、同点に追い付かれた。チームを救ったのが塩見の1発。3回先頭で左中間へ決勝アーチをかけ「追い込まれていましたが、力負けしないようにしっかりと強いスイングを心掛けました」と笑顔を見せた。4回先頭ではオスナも左中間席へ運んだ。「甘く入ってくる球をコンパクトに打つことを意識して打席に入りました。完璧に打つことができました」と話した。

オリックス山本は左脇腹をつったような感覚を訴えて、5回途中4失点で緊急降板。セ・リーグ打撃3冠の村上は山本との対戦は1打数無安打だったが、初回に四球で出塁して2点目のホームを踏んだ。

2年連続の日本一へ、好スタートを切った。