今季限りで現役を引退するオリックス能見篤史投手兼任コーチ(43)が、試合後に取材に応じ、思わず本音をこぼした。

第5戦ではベンチ入り。「もともと監督も投げさせようとしていたので、すっごい怖かった」と笑わせ、「僕の引退の時にとんでもないところで行かされてたら…、村上選手のところで行かそうと思ってた、多分。でも展開的にね、なかなか出せない展開で」とニヤリとしてみせた。

後輩へのねぎらいも忘れなかった。大一番を託された先発宮城が5回無失点の好投。「割り切っていたと思う。もともと繊細というか、怖さも知ってる投手。攻める投球はこれからも大事にしてほしい」とたたえた。

2試合に先発し9イニング無失点の山崎福については「大舞台にほんとに強い、そういうものを持ってる投手だと、あらためて思いました」と最敬礼。ただ、「シーズン中たいしたことないけど(笑い)。シーズン中頑張ってほしいけど(笑い)」と報道陣を笑わせ、再度「持ち味出してくれたのでチームとしても相当助かったと思います」と称賛した。

日本シリーズのポイントには救援陣の活躍を挙げた。「宇田川がピンチでいって三振とったり、ベテランの比嘉ちゃんが仕事してくれるんで。難しい場面で、ああやって抑えて帰ってくるのはポイントになってくると思う。嫌な流れでいってるので、それを切ってくれるのは非常に助かる」。

自身の引退会見で後輩たちは「能見さんを日本一に」と意気込んでいた。「宮城はほっとしてましたよ」と笑顔。「能見さんを泣かせたい」と語っていた山本については「由伸のケガで僕が泣きました(笑い)。まあでも、シーズン通してずっと頑張ってくれてるんで、たまには。ゆっくり見るのもありかなと」と語った。

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