現役最後のサプライズ「杉谷いじり」が行われた。今季限りで現役引退を発表している日本ハム杉谷拳士内野手(31)が試合前練習で打撃ケージに入ると、普段はベルーナドームでアナウンスを務める西武球団職員の鈴木あずささんのウイットに富んだ声が流れた。

「東京ドームに、お集まりのみなさま。そして、ざわめくハートを持て余している全国の杉谷拳士ロスのみなさま。大変長らくお待たせしました。その人気は、いまや侍ジャパン超え。球界大注目の、みなさまの杉谷拳士選手が、ただいま最高に前向きにバッティング練習を行っております。みなさん、今日が最後のチャンスです。よろしければ、ご注目ください」

「スタンドのみなさま、ただいま、杉谷選手がバッティング練習を行っておりますが、練習中、控えめに言って、控えめな打球が、思いのほか鋭い打球が、まれにスタンド入ることがあります。大変危険ですので、杉谷選手の打球の行方にはみなさまどうぞ、最後までご注意下さい」

「杉谷拳士選手のバッティング練習、終了です。杉谷選手、これまで本当に、たくさんのすてきなお時間、ありがとうございました」

14年10月から始まった「杉谷いじり」は多くのファンからも愛され、ベルーナドーム名物となった、杉谷と鈴木さんによる異色コラボでの名パフォーマンス。杉谷が現役を退いて人生を前進させると表明した際にも、ファンからは現役ラストゲームとなるこの日の試合で鈴木さんを東京ドームに呼んでほしいという声が多数、挙がっていた。

打撃練習を終えた杉谷は、放送ブースにいた鈴木さんへ向かってヘルメットを脱いで一礼。場内からも大きな拍手が送られた。

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