阪神の藤川球児SA(スペシャルアシスタント=42)が5日、安芸キャンプの視察に訪れ、“黒子”として新生岡田阪神を裏から支えていくことを明かした。岡田監督にあいさつした藤川SAは「会って話ができてよかった。やっぱりいいよね。80番の岡田監督。やっぱり戦う人やなって感じがする。来年が楽しみ」と恩師の復帰を喜んだ。

新体制では新外国人の調査など、編成部門で国際スカウト的な仕事も球団から任される。「今の自分は前に出る役割ではなくて、後ろから自分ができる範囲で。情報を内密に取っていくような仕事なので」。裏方としてのバックアップにはメジャー経験も生かせる。「米国の知識とかは自分の方が(球団内でも)ある部分もあるし、自分も向こうに行かないといけない事情もあるから、1年に何回かは」。実際に米国などの現地に出向き、自分の目で確かめる。

岡田監督も「話しとったな。外国人もな、もう少しかかるみたいな。球児も外国人のな、あれもやっとるから」。来季の「アレ(=優勝)」のカギを握る助っ人探しを支えてくれていることを明かした。藤川SAは今後も解説者やキャスターとしてファンの前には登場するが、その裏で新たに黒子としての仕事も増やし、愛するタイガースを陰から支える。【石橋隆雄】

○…浜地真澄投手が秋季キャンプで初めてフォークを試した。オフのテーマは新球フォークの習得。投球の幅を広げるため、日々試行錯誤している。この日は個別練習の時間で直球も交えながら25球。「いろいろアドバイスをもらいながら、全くダメだったものが少しずつ落ちるようになってきた。中継ぎである以上、ウイニングショットとして覚えていきたい」と力を込めた。

○…大卒1年目を終えた鈴木勇斗投手が、ブルペンで梅野から助言をもらった。トラックマンで数値を測りながら直球を55球。「ラインをしっかり作って、体全部を使って投げることを意識している。それを梅野さんに伝えたら、『鈴木には今一番大事なこと。そこはずっと意識して投げた方がいい』と言われた。再現性を高められるようにやっていきたい」と目を輝かせた。

○…国内FA権を取得した岩貞祐太投手は、依然として熟考中だ。この日、鳴尾浜でキャッチボールやウエートトレーニングを実施。「まだ進展はないです。来週頭には決めないといけないんで、とりあえずしっかり寝ずに考えます」と悩める胸中を明かした。権利行使の意思を球団に伝える期日は9日に迫っている。

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