日本ハムのドラフト4位、常葉大菊川・安西叶翔（かなと）投手が13日、新成人の誓いを立てた。18歳の誕生日に静岡・掛川市内のホテルで契約金3500万円、年俸530万円で仮契約を結んだ。最速151キロ右腕が誓ったのは人の模範となり、4年後にエースとなること。明確な青写真を描いて見据える成長ビジョンを実現するため、一社会人としての自覚を持ってプロの世界へ飛び込む。（金額は推定）
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18歳となったばかりの安西は、早くもオトナの自覚があふれていた。「責任のある行動ができるように、今から意識したい」。新成人初日にプロ入りの仮契約を結び、目の当たりにした「人生で見たことのない数字」にも、動じなかった。
安西 お金のために野球をやっているわけではないので。野球だけやっていればいい世界ではないので、人として社会の模範になるプロ野球選手になりたい。
野球人の前に一社会人であることを肝に銘じた最速151キロ右腕の脳裏には、歩もうとする“エース道”が明確に描かれている。
安西 1軍の世界で1年目から投げたい。まずは、そこが目標。2、3年目はしっかり1軍で安定して投げて、4、5年目には先発の柱としてチームを勝たせられる投手になりたい。
気持ちは引き締まるばかりで、日々の鍛錬にも力が入る。週2度はブルペン入りするなど、今できることを全力で取り組んでいる。
この日は京都の実家から駆けつけた両親、9歳の妹も節目に立ち会った。
安西 家族が自分の野球を中心に回っていた部分も本当に多くて、どこかへ行くとかもなかったですし、兄もいるんですけど、我慢させていた部分もあった。活躍することで少しは恩が返せるのかなと。そういう思いも胸に頑張りたい。
家族の存在が、脇目も振らずに野球へ打ち込む原動力となってきた。「エスコンフィールド北海道で初登板する時に、家族を招待できたら」と、その気持ちが今後もブレることはない。
希望と野心にあふれた数々の新成人の誓いを立てた。「誰にも負けたくない。自分が一番になりたい」。強い決意を胸にプロの世界へ飛び込む。【木下大輔】
○…安西は伊藤との初対面を心待ちにした。「伊藤大海選手は日本代表にも選出されていますし、お話を聞く限り、トレーニングにも熱心な方と聞いているので、そういうトップレベルの方から学んで、自分もそのような世界で勝負できるように頑張っていきたいです」。将来的に日本のエースとして世界と戦うことも目標とする安西。昨夏の東京五輪に続いて今秋も日の丸を背負った“先輩侍”の伊藤からレベルアップの極意を学ぶことを熱望した。
