ソフトバンク藤本博史監督(59)が新助っ人の起用構想を“フライング”で明かした。宮崎秋季キャンプの休日となった15日、オンラインで取材対応。正式な入団発表は済んでいないが、獲得見込みとなっているウィリアンズ・アストゥディーヨ内野手(31)について、メインの一塁、三塁だけでなく捕手起用の可能性も示唆。ユーティリティー野手の加入で、積極代打策などの超攻撃的野球が可能になりそうだ。

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秋季キャンプ最後の休日は新任の斉藤投手コーチらとゴルフを楽しんだという。リラックスムードの藤本監督は内野のポジション争いに話題が及ぶと、思わず冗舌に言葉を並べてしまった。「新しい外国人、アストゥディーヨですか。あれはどこでも守れる。サードも守れる。バランスを見て競争してもらおうかと思っています」。入団未発表にもかかわらず、助っ人候補の起用構想を明かした。

アストゥディーヨは米大リーグでは投手も含め、遊撃以外の全ポジションで出場歴がある。最多の三塁に次いで、捕手での出場が2番目に多い。藤本監督は「(捕手起用も)当然考えていますよ。映像でも見ましたからね。サードが一番主にやっているということなんですけど、ショート以外は全部やったということでね」と説明。基本線は一塁、三塁のレギュラー候補としながらも、有事に備える「第3捕手」としての可能性を明かした。

アストゥディーヨが第3捕手として計算できるとなれ、これまで以上に捕手への積極的な代打も送りやすくなる。指揮官はさらに「(アストゥディーヨが)第3捕手をできるんだったら、(元捕手の)栗原もいるし、困った時は大丈夫かな。思い切った策でいけるかな、というのは考えられますよね」とイメージする。

捕手ではDeNAから国内FA権を行使した嶺井も加入の運び。試合序盤でも、勝負どころとみれば仕掛けていく。23年は「超攻撃的野球」が実現しそうだ。【山本大地】

◆ウィリアンズ・アストゥディーヨ 1991年10月14日生まれ、ベネズエラ出身。08年にフィリーズに入団し、18年にツインズでメジャーデビュー。今季はマーリンズに所属した。主に三塁や一塁、捕手を守ったが、投手を含めて遊撃以外8ポジションを守れる。メジャー通算588打席、150安打、打率2割6分7厘、16本塁打、70打点。175センチ、102キロ。右投げ右打ち。

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