ヤクルト高橋奎二投手(25)が2日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、2800万円増の5000万円(金額は推定)でサインした。

今季は17試合に登板し、6月12日のソフトバンク戦で初完封勝利を挙げるなど自己最多8勝でリーグ連覇に貢献。日本シリーズでも第3戦に先発して6回無失点の好投を見せた。来季に向けて「『右の小川、左の高橋と言われるように頑張って』と球団関係者の方には言われたので、自分が引っ張っていかないといけないと思う」。今季も狙っていた規定投球回達成と2ケタ勝利の目標を継続するだけでなく、「僕自身、三振が魅力と感じているので、奪三振王を狙っていきたいと思います」と自身のタイトルで日本一奪還を導くつもりだ。

来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で世界一に挑む侍ジャパンでも存在感を示した。先月10日の強化試合オーストラリア戦では2番手登板。3者連続奪三振スタートし、2回を1安打4奪三振無失点と輝きを放った。「海外の打者相手に三振もとれたし、真っすぐが通用出来たので、どんどん真っすぐを投げたい。あの緊張感の中で投げられたのは1つ自信になりましたし、本番にいけるなら、その緊張感を力に変えたい」。FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会の日本代表の盛り上がりも実感しており、「野球人口が減ってきているということは、ここ数年言われているので、(WBCでは)なんとか盛り上げて、また野球人口が増えるように、小さい子どもたちであったりに夢を与えられるようにという思いもある」と使命感も抱いた。【鎌田直秀】