「現役ドラフト」が9日午後1時より行われる。出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化する制度で、日本野球機構(NPB)とプロ野球選手会の数年にわたる話し合いの末、今オフからの導入が決まった。各球団、必ず1人は出て、1人は入る仕組み。結果は同日中にも発表されるが、果たしてどのような制度なのか。

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初めての現役ドラフトは、どうなるのか。ある球団幹部は「やってみないと分からない」と話していた。非公開で行われることに加え、制度自体が非常に複雑だ。果たして実りあるものとなるのか。最大の懸念は、本来は戦力外の選手の押し付け合いになってしまうことだろう。現役ドラフト用に戦力外にせずに取っておくことが、可能性としては考えられる。予備指名による暫定指名順位を設けることが“抜け道”を防ぐ手段にはなり得る。

選手からすれば、たとえ戦力外の押し付け合いになったとしても、現役が延びるなら歓迎という考えもできる。しかし、制度の趣旨から言えば、やはり球団が真剣に選手のことを考え「うちでは出場機会は限られるが、他球団ならチャンスがある」という選手を指名対象にすることが求められる。選手会は、在籍年数や1軍登録日数で自動的に指名対象となる制度を求めていた。今後の改正はあり得るとしても、現時点では球団が主導権を握っている。

過去に設けられた「トレード会議」や「セレクション会議」は定着しなかった。戦力の飼い殺しを防ぎ球界全体を活性化させるために、球団、選手両者でよりよい制度に育てて欲しい。【NPB担当 古川真弥】

▽日本ハム稲葉GM「初めて実施される現役ドラフトに向けて、球団内でしっかり議論を交わしました。出てきたリストを見て、シミュレーションを重ねて、万全の準備ができたと思います」