森保ジャパンの次は栗山ジャパンが日本を盛り上げる! 栗山英樹監督(61)率いる野球日本代表、侍ジャパンは3月のWBCで09年の第2回大会以来14年ぶり3度目の世界一に挑む。

スーパースターがそろった米国を筆頭に強豪ぞろいの中、侍ジャパンもエンゼルス大谷翔平投手(28)らメジャーリーガーたちが出場意思を表明。3大会ぶりの世界一奪回へ向けた見どころを紹介する。

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今回の侍ジャパン最大の見どころは、何と言っても大谷のプレーが再び日本で見られることだろう。昨年11月17日、インスタグラムで出場意思を表明した際「5年ぶりに日本のファンの皆様の前で野球ができるのを楽しみにしています!!」と自らも記した。日本ハム時代の前回17年大会はケガで出場を断念した。その年を最後に米メジャー移籍。昨季までの5シーズンでMVP獲得など、メジャーを代表する選手へと羽ばたいた。その大谷が、3月9日からの1次ラウンド(東京ドーム)で日本のグラウンドに帰ってくる。

大谷を皮切りに、パドレスのダルビッシュ有投手(36)、カブス鈴木誠也外野手(28)とメジャーリーガーの表明が続いた。移籍1年目で参加できるか不透明だったレッドソックス吉田正尚外野手(29)も出場を希望。メッツ千賀滉大投手(29)も米国ラウンドからの参加可能性を口にした。連覇した第1回は2人、第2回は5人のメジャーリーガーが代表に参加。対照的に、優勝を逃した第3回は0人、第4回は1人のみ。数がチーム力に比例するわけではないが、心強い存在であるのは間違いない。

国内組も期待大だ。主力中心に既に数人が代表内定。令和初の3冠王、ヤクルト村上宗隆内野手(22)は将来的なメジャー挑戦を表明しており、メジャーリーガー擁する強豪国の投手陣を打ち砕く姿を見たい。大谷や鈴木との打線形成もロマンあふれる。ロッテ佐々木朗希投手(21)の剛球が世界にどう通用するかも楽しみだ。【古川真弥】

◆栗山英樹(くりやま・ひでき)1961年(昭36)4月26日、東京都生まれ。創価高-東京学芸大。83年ドラフト外でヤクルト入団。プロ1年目の秋にスイッチヒッターに転向し3年目に打率3割をマーク。89年に外野手でゴールデングラブ賞獲得。通算成績は494試合、1204打数336安打、7本塁打、67打点、打率2割7分9厘。90年に引退後はスポーツキャスター、大学教授などを務め、11年11月に日本ハム監督就任。12年リーグ優勝、16年日本一。日本ハム監督としての通算成績は1410試合684勝672敗54分け、勝率5割4厘。21年11月30日、日本代表監督に就任。現役時代は174センチ、72キロ。右投げ両打ち。

◆鈴木誠也(すずき・せいや)1994年(平6)8月18日、東京都生まれ。二松学舎大付時代は投手兼内野手で高校通算43本塁打。12年ドラフト2位で広島入団。19、21年に首位打者と最高出塁率。ベストナイン6度、ゴールデングラブ賞5度。21年オフにポスティングシステムで5年総額8000万ドル(約108億円)でカブス入り。今季年俸は1700万ドル(約23億円)。17年WBC、19年プレミア12、21年東京五輪で日本代表。プレミア12と東京五輪は4番打者で出場し優勝。180センチ、82キロ。右投げ右打ち。妻は元新体操選手のタレント畠山愛理。

◆第1回(06年=王貞治監督)1次リーグを2位で通過。2次リーグは誤審騒動の末、米国にサヨナラ負けするなど1勝2敗となったが、米国を失点率で上回り4強。準決勝で韓国、決勝でキューバを破り初代王者となった。MVPは3勝の松坂。

◆第2回(09年=原辰徳監督)敗者復活方式を採用した1、2ラウンドで韓国と2度ずつ戦い4強進出。準決勝は松坂、田中、ダルビッシュらの継投で米国に勝利。決勝は韓国と5度目の対戦となり、イチローが延長10回、林昌勇から決勝の2点適時安打を放ち5-3で連覇達成。MVPは松坂が連続受賞。

◆第3回(13年=山本浩二監督)日本人大リーガーなしで参加。1次ラウンドはキューバに敗れ、3大会連続で2位通過。プエルトリコとの準決勝では先発前田健が5回1失点と好投も救援の能見が2点本塁打を浴び、8回の反撃は走塁ミスなどで1点止まり。1-3で敗れ3連覇を逃した。

◆第4回(17年=小久保裕紀監督)1、2次ラウンドを6戦全勝で突破。6試合で筒香、中田が各3本塁打を放つなどチーム計10本塁打をマークした。米国との準決勝は6回に菊池の本塁打で1-1の同点に追いつくも、8回に勝ち越しを許し1-2で惜敗。2大会続けて準決勝で敗退した。