東都大学野球リーグの中大が10日、東京・八王子市内の同大グラウンドで練習始めを行い、主将の中前祐也内野手(3年=浦和学院)はあらためてプロ入りを明言。23年シーズンのスタートを切った。

中前は1日朝、3時に起き、さいたま市の氷川神社で初詣。その後、実家近くの荒川土手で初日の出を拝んだ。「チームの目標、リーグ優勝に日本一。そして、ドラフト指名。プロになりたい、と誓ってきました」。人生の転機が訪れる今年。毎年拝んできた初日の出も、いつもと違う輝きに見えた。「いつもよりもキレイに見えました。できることはやった。良いスタートは切れたと思います」と、すがすがしい表情を見せた。 

今年のチームのスローガンは「逆襲」。昨年、春は最下位で入れ替え戦を戦い、1部残留。秋は2位と健闘した。「今年は優勝へ」と思いを込めた。クリーンアップを務めた北村恵吾がヤクルト、森下翔太が阪神と、ともにプロ入り。今年は主軸を担う中前にかかる期待も大きい。「2ケタ打点に、本塁打もいいところで打てるように。勝利打点にこだわっていきたい」。広角に打ち分ける右の好打者として、チームをリードするつもりだ。

年明けは、箱根駅伝で中大が2位と大活躍。2区を走った吉居大和(3年)は中前と同じ法学部。「ラストスパートのシーンなど、大一番での『根性』を見せてもらった。いい勉強になりました」と影響を受けた。リーグ優勝、そしてドラフトへ。「もちろん、僕も根性は誰よりもあると思います!」。勝負の年へ、中前も、ラストスパートをかける。【保坂淑子】