さあキャンプイン! ソフトバンクが1月31日、春季キャンプを行う宮崎入り。日本ハムから海外フリーエージェント(FA)権を行使して加入した近藤健介外野手(29)は「ルーキーなので」と気を引き締めた。ミーティングで訓示した王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(82)の言葉にも背筋を伸ばし、3年ぶりリーグ優勝&日本一の使者が新天地で躍動する。

全体ミーティングを終えた近藤は「緊張感が湧いてきて、ドキドキしています。本当にルーキーなので。久々の感覚というか。1年目、2年目のキャンプインのような心境です」と、率直な心境を明かした。7年総額50億円超の大型契約でFA加入。藤本監督も「3番左翼」でのレギュラー起用を明言しているが、慢心はない。「レベルが高い選手が多いですし、試合に出られるようにアピールしてやっていきたい」と、冷静に話した。

「世界の王」の言葉にも身が引き締まった。全体ミーティングで王会長は「全ての練習を自分のためだと思って、アップから取り組んで欲しい。このキャンプでは、『自分が主(しゅ)』という考えを持って欲しい。結果は出すものではなく、作るもの」と熱く訓示した。

近藤は前日の必勝祈願前に初めてあいさつを交わし「頑張ってくれよ、期待している」と激励されたという。「不思議な感覚というか、実感というか。これから湧いてくるのかと思いますけど、今日のミーティングで話を聞いているときも、変な感じがしました」と、王会長の存在感に背筋を伸ばした。

チームメートとも顔を合わせ、V奪回への思いも再確認した。「2年連続でリーグ優勝、日本一を逃している。みんなが口をそろえて言っている。そこの思いに乗っけられるじゃないですけど、そういう思いを持ってやりたい」と気合を入れた。

17日からは侍ジャパン合宿が始まるが「まずはホークスのキャンプ」と言い切る。「ファンの方はぼくのプレースタイルだったりがわからないと思う。近藤がどんな選手かわかってもらえるようにプレーしたい。泥臭さだったり、1球、1勝への執念だったり、そういうところを見てほしい」。期待の新戦力がホークスの一員として泥にまみれる覚悟だ。【山本大地】

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