膝の大けがから復活を目指す、ソフトバンク栗原陵矢外野手(26)が、DeNA戦で4号ソロを含む2安打。打撃好調で、規定打席には達していないが、打率4割3分8厘はオープン戦トップの巨人オコエを上回る“隠れ首位打者”だ。

栗原のバットが止まらない。初回、2死一塁で左翼線へ二塁打を放って好機を拡大。4回はDeNA先発ガゼルマンのツーシームをとらえ、逆方向の左翼テラス席へ運ぶソロアーチだ。「チャンスメークという気持ちで集中して打席に入りました。しっかりと自分のスイングができたと思います」。オープン戦トップタイの4号アーチをかけ、納得顔でうなずいた。

昨季は開幕直後に左膝を負傷し、わずか5試合の出場に終わった。復活を期す今季はオープン戦全12試合に出場し、無安打は2試合のみ。この日が4度目のマルチ安打と好調をキープしている。「安心はどれだけ結果が出てもできない」と慢心することなく、開幕への準備を進めている。

2戦続けて4番で起用した藤本監督は「ホーキンスが打てなかったら4番を打つ打者がいないですよね。柳田もあるし、栗原もある」。4番の最有力候補だった新助っ人のホーキンスが不調ということもあり、公式戦で4番経験がある栗原にとっても初の「開幕4番」も現実味を帯びてきた。

栗原自身は「いつ開幕してもいいように準備はしている。打順は関係ないです。何番でも一緒です」とキッパリ。残り2週間を切った「3・31」に照準を合わせ、一心不乱にバットを振るだけだ。【山本大地】

○…開幕ローテーション入りが内定している藤井は、5回までは2安打7奪三振で無失点の快投。だが6回に急変した。先頭宮崎を四球で出すと、続く楠本に2ランを被弾するなどこの回だけで4点を失った。「ボールが少し弱かったり、制球がアバウトになった。正直、バテたじゃないですけど、思うように投げられなかった」。中継ぎからの先発挑戦で、スタミナ面に課題を残した。

○…又吉が、昨年7月に右足甲を骨折してから初めて連投マウンドに立った。2日続けての登板は昨年6月以来で「連投ができて、真っすぐも144キロ出ていた。取りたいアウトの取り方もできた」。だが1回を投げて2四球2安打で1点を失った内容には「四球は良くなかった。取り柄はコントロールなので。コーチと話し合って、修正したい」と反省していた。

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