お立ち台、最高で~~す! 阪神ドラフト1位森下翔太外野手(22)が2試合連続適時打を含む2安打2打点で開幕3連勝に大きく貢献した。

3回に4番大山が先制適時左前打を放ち、なおも1死満塁。「変化球が低めにしっかり決まる投手なので、ゾーンを開けて、甘いボールを待った」。DeNA笠原の低め直球をフルスイング。鋭い打球で左前に運び、貴重な1点を追加した。「なんとか1点欲しい場面で、しっかり自分のスイングができた」と納得の一打だった。

2回にも左前打を放っており、プロ初のマルチ安打。3点リードの4回2死満塁では押し出し四球に小さくガッツポーズ。「1点を取れて、うれしくて、とっさに出た」。心は熱くても、頭の中は冷静なのが森下の強みだ。

大山、佐藤輝というドラフト1位の先輩スラッガーの後を打つ。試合前から、心を整えている。「勝負されなかったり、四球の場面が絶対多くなる。練習の時から頭に入れていたので、『来い来い』って感じでした」。チャンスで回ってくることを想定し、ポジティブに打席に立った。その結果の2打点だ。

お立ち台デビューも果たした。満員の大観衆の景色を目に焼き付けながら、声を張り上げた。「最高で~す!! 3連勝できて、すごくうれしいです」。初々しい言葉に、虎党も大歓声で歓迎した。開幕3連戦は神奈川から足を運んだ父善文さん、母ゆりさんが生観戦した特別な試合だった。「楽しかったです。またひとつ、親孝行ができたかなと思う。(今後も家族を)楽しませられるようにしたい。始まったばっかりがうそみたいな疲労感ですけど、条件はみんな同じ。フレッシュにやっていきたい」。6番森下の存在感が猛虎打線をさらに強力にする。【三宅ひとみ】

○…前夜サヨナラタイムリーを放った近本が、2試合連続マルチ安打と躍動した。初回にいきなり右翼フェンス直撃の二塁打を放ちチャンスメーク。5回には左前打を放った。守備では7回2死一、三塁から宮崎の左中間フェンスを直撃した打球を素早く処理し、中継の小幡に好返球して追加点阻止に貢献した。例年スロースターターだが、開幕3試合を終え打率はリーグ2位タイの4割5分5厘と絶好調だ。

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