東大は、延長戦の末に昨年春秋連覇を達成した明大にサヨナラ負けを喫した。 1点を追う8回、先頭の青貝尚柾内野手(2年=攻玉社)が二塁打。2死一、三塁となり、矢追駿介外野手(4年=土浦一)の強いゴロが相手三塁手の失策を誘い、2人が生還。逆転に成功した。

その後追いつかれ、2-2のまま延長戦へ。10回1死三塁から、決勝犠飛で接戦を落とした。病気療養中の井手峻監督(79)に代わって指揮をとった助監督の大久保裕監督代行(64)は「思っていた以上に接戦ができた。欲を言えば勝ちきりたかった。経験の浅い2、3年生も元気にやってくれて(今年の)形が出来た感じがします」と手応えを口にした。

先発した最速142キロ左腕の鈴木健投手(4年=仙台一)が、安定した投球で試合をつくった。2回に1点を先制されたが、持ち味の制球力をいかした投球で追加点を許さなかった。7回を被安打7の1失点。「直球も変化球も丁寧に投げられたので、よかった。明大は日本を代表する打者なので、四球でもいいと思って厳しいところを攻めた結果が、いいところに決まった」と振り返った。

今春から、従来の東京6大学連盟の応援スタイルとなる内野の応援席券が19年以来の復活。応援団とファンの声援がグラウンドに届いた。鈴木健は「いつも以上に声援が聞こえて、頑張らないといけないと思えました。気持ちが引き締まった」と話した。