西武が大勝した。高橋光成投手(26)と柘植世那捕手(25)のバッテリーは、これで18イニング無失点になった。

松井稼頭央監督(47)の表情も当然、明るい。

「光成にしても、柘植にしてもそうですし、攻撃陣もそうですし。言うことなし!」と声を張った。

打線は3回まで1人の走者も出せなかった。その中で、指揮官が振り返ったのが3回先頭の鈴木将平外野手(24)の打席だ。

「つながりというのは今のチームで非常に大事だと思うので。将平なんかもね、あそこで11球ですか、ああいうところで投げさせるのは非常に大きな打席になったと思います」

3球目でカウント1-2と追い込まれたものの、そこから4球連続ファウル。ボール球を2つ選び、またファウル。11球目の低め直球で見逃し三振を奪われたものの、快調に飛ばしていた上沢へのアクセントになった。次の4回、マキノンとペイトンの適時打で3点を先制している。

初回、先頭の愛斗もファウル3球で粘った。6回には6球ファウルで粘ったペイトンが、11球目を適時打にした。9イニングでチーム全体での33球のファウルは今季最多タイだ。

前日14日は日本ハム加藤貴にフェアゾーンにうまく打たされ、ファウルは18球。2ストライク以降のファウルは4球のみだった。松井監督は「何とか粘りながら、粘り強く、全員で1点取りにいく。ああやって線をつないでいくことで大量得点につながったと思うし」と、粘っての攻略に成功した打線を評価していた。【金子真仁】