阪神佐藤輝明外野手が開幕戦以来となる12試合44打席ぶりの長打を放ち、復調を印象づけた。3試合ぶりの先発復帰で「5番三塁」で出場。1点を追う7回2死走者なし、追い込まれてからDeNA入江の低めの変化球を引っ張り、打球は右翼線へ。一塁を回ると快足を飛ばして二塁へ決死のヘッドスライディングだ。

「展開的にもいいところだったので、何とか次の塁にとは思ってました」。得点にこそつながらなかったが、ハッスルプレーで強い気持ちを示した。

岡田監督はヒットの前の2打席連続で一ゴロとなった内容に復活を感じとった。2、4回とともに相手先発平良の変化球を振り抜き、強い打球を放つも一ゴロに。指揮官は「1打席目から今日はよかった。差し込まれたファウルはあったけど、ああいう風に体が回って、振り切れた一塁ゴロ2本は久しぶりやろ。打つと思ったよ」と目を細めた。

佐藤輝も上向きつつある状態に手応えを示した。雨天中止となった前日15日の練習で細かい部分の修正に取り組み、成果が出た。「振れるフォームになったんじゃないですかね。振れてるところはいいこと」と胸を張った。若きスラッガーの復活の兆しは、敗戦の中の光明だ。【古財稜明】

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