東南・西アジアの選手たちによる新球団が独立リーグの九州アジアリーグ参入を目指す。インドネシアやスリランカで代表監督を歴任した野中寿人氏(61)らが21日、熊本市内で会見。佐賀を本拠地に、24年シーズンからの参入を目指すことを表明した。20日に加盟申請済み。

インドネシア代表14人を主体に、スリランカ、フィリピン、パキスタンの代表選手と合わせ計24人。チーム名、監督は未定。今季はインドネシアで強化練習を重ねる。現在はNEOアジアプロ野球機構代表理事を務める野中氏は「5年後、10年後、アジアで4番目の中国を打ち破る国が出てこないと」と、アジアにおける野球の底上げにつなげたい考えを示した。

○…新球団の副代表は元ロッテ投手の香月良仁氏が務める。代表の福原佑二氏とは社会人野球・熊本ゴールデンラークスの第1期同期生。現在は熊本でスポーツ振興や町おこし事業を手がける。もう1人の球団取締役の山下翔一氏は株式会社ペライチの創業者。地方盛り上げ事業やアスリートのセカンドキャリア支援にも取り組んできた。佐賀出身で、地元球団誕生へ向けペライチを退職。転身した。

◆野中寿人(のなか・かずと)1961年(昭36)6月6日生まれ。東京・大田区出身。日大三の捕手として79年夏の甲子園出場。日大卒業後、フィリピン、サイパンなどで働き、01年インドネシア・バリ島移住。04年から子どもたちに野球を教え、06年バリ州代表監督。07年以降インドネシア代表監督を2度務める。09年アジアカップ優勝。18年には日イ友好親善の功績などに対し、インドネシアの日本大使館から表彰される。19年にはスリランカ代表監督を務め、西アジアカップ優勝。