東大は投手陣が崩れ、終盤に3点を挙げたが黒星を喫した。慶大打線に16安打で11失点。病気療養中の井手峻監督(79)に代わって指揮を執る助監督の大久保裕監督代行(65)は「慶大打線はコンパクトに振ってきた。風も味方にできず、失点が重なった」と振り返った。

先発はエース左腕の鈴木健投手(4年=仙台一)。3回2死一、三塁で、ライナーが右手首を直撃。不運な適時打となった。アクシデントにも動じず、その後も続投。6回を被安打10の5失点(自責4)だった。

7回は連打でチャンスをつくり、無死二、三塁で別府洸太朗外野手(4年=東筑)の左犠飛で1点を返した。「(開幕からの)2カードはチームを引っ張ろうと思って力が入っていて、苦しいバッティングになっていた。下級生のためにも、上級生が楽しそうにやろうと思って臨みました」と明かした。

今春から1番打者に定着した酒井捷外野手(2年=仙台二)をはじめ、下級生が存在感を発揮している。練習から上級生が明るく声を出し、雰囲気を盛り上げる。別府は「下級生は頼もしくて、チームの勢いをつけてくれる。4年生も引っ張って、いい形にしたい」と意気込んだ。