首位ロッテが非常事態の“ブルペンデー”を乗り越えて5連勝をつかんだ。予告先発の森が背中の張りで登板回避。

急きょ先発した岩下が初回を無失点で抑えると、2回から2番手登板の広畑敦也投手(25)が3回1失点と粘ってプロ初勝利を挙げるなど、リリーフ陣の6人リレーでリードを守り抜いた。

広畑はヒーローインタビューで勝利球をどうするか問われたが、まだ手元になかった。「両親に渡そうと思っています」。その直後、吉井監督がボールを持って大急ぎで“乱入”し、肩を組み記念撮影。「たまたま勝ち投手が僕だっただけ。チームが勝つことが大事なので、そこに食い込んでいけるようにやっていきたい」。疲労を考慮してベンチ外だった今季13セーブの益田からも「頼むよ」と激励され、「やるしかない」と覚悟を決めた。

吉井監督にとっては18日オリックス戦の“ブルペンデー”とは違った。この日の2軍の先発予定が育成選手だったため、急きょ昇格させる“保険”投手が準備出来ていなかったことを反省。「こっちの落ち度で週2回やることになったので、選手たちには申し訳ないことをした。感謝しかありません」。球場入り後にグラウンドで投手陣を集めて「ほんま、ごめんなさい。今日だけ勘弁してくれ」と頭を下げる場面もあった。

5回以降の起用法は試合中も悩み、選手にも3パターンくらい伝えていた。最後は新外国人ペルドモの初セーブで勝利も「もう2度とやりたくない。頭の中が疲れきりました」。広畑の2番手起用には「前回先発で何もつかない場面で投げたので、(今回は)勝ち投手になれるかなと思って」と、この親心は想定通りだった。【鎌田直秀】

▽ロッテ岡(最終打席で本塁打ならサイクル安打達成だった3安打1打点の活躍に)「投手陣がみんな頑張っているので、なんとか追加点をと思い打ちました」

▽ロッテ・ポランコ(初回に中前先制適時打を放ち)「カーブが続いたのでストレートが来ると思い、打ちにいきました。しっかり捉えることができ、ランナーをかえせて良かった」

▽ロッテ中村奨(3安打1打点に)「ピッチャー陣が粘りながらつないでくれたので、追加点を取ることができて良かったです」

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