劇勝は最強の1、2番コンビから-。阪神は同点の延長10回、一挙4得点で勝ち越しに成功した。

4番大山悠輔内野手(28)の押し出し四球、5番佐藤輝明内野手(24)の3点適時二塁打が得点を生んだが、1、2番の出塁も見逃せない。

2死走者なしからチャンスを作ったのが近本光司外野手(28)だ。ヤクルト星から中前打で出塁。すかさず二盗を決めると、2番中野拓夢内野手(26)は申告敬遠となった。近本が二塁に進塁せず、一塁が空いていなかったら…。申告敬遠はなく無得点に終わっていた可能性もある。

岡田監督は「当然、近本やから走るケースやで。まあ(申告)敬遠はちょっと予想してなかったけどな」と説明。「1、2番があんだけ出塁率いいから、そらもう当然あれや、たまにノイジーでな、止まる時あるけど。あいつでつながったらそらな、打点なるわな、そら」。指揮官の読み通り、2死一、二塁から3番ノイジーが右前打で満塁とし、左右の主砲につなげた。

近本は出塁率4割2分6厘でリーグ2位。中野は3割8分4厘で7位だ。塁に出てかき回すことができる俊足コンビが、得点の源となっている。