三菱重工Westのプロ注目右腕・竹田祐投手(23=明大)は、中2日の先発で5回6安打1失点と試合を作った。

3日前の島津製作所戦では9回0/3を10安打7失点。2点先制を許し、打線が追い付いた直後に失点と波に乗れなかった。124球の疲労も残る中、この日は「力まずに、しっかり腕を振ることを意識した。自分の全力で相手にぶつかる」とNTT西日本との一戦に臨んだ。敗戦投手となったが、テンポよく78球でまとめた。

その投げっぷりに津野祐貴監督(36)は「最初(23日)の登板より、内容がよかった」とねぎらった。5球団のスカウトが視線を注ぎ、ヤクルト橿渕聡スカウトデスクは「3日前に先発してかなり投げていたけれど、最速は148キロが出ていた。ゲームを作ったし、『勝ちたい』と態度に現れていた」と評価した。

竹田の勝利への思いは降板後のベンチにも現れた。0-2の8回無死満塁のチャンスでは「祈るしかない。神頼みで」と、ベンチから身を乗り出し両手を合わせて握った。反撃は1点に終わり、「祈ったけど通じなかった。日頃の行いをしっかりしたい」と笑顔の中に悔しさをにじませた。

23日の試合後には「このチームにすべてを懸けている」と語っていた。落ち込む間もなく、中5日で6月1日から第2代表決定トーナメントが始まる。「次まで期間が空くので、しっかり練習してベストコンディションで臨みたい」と意気込んだ。【中島麗】