<阪神2-1巨人>◇26日◇甲子園

阪神桐敷拓馬投手(23)が伝統の一戦でプロ初勝利を挙げた。今季初先発で自己最多の7回を10奪三振5安打1失点と快投。7回裏に味方打線が3安打を集中させ、試合をひっくり返した。プロ1年目の昨季は開幕ローテ入りも先発3試合で結果を出せなかった。2年目左腕が待望の結果を出した。

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桐敷好投の裏側に、福原2軍投手コーチの助言があった。ファームでもがく左腕を「バッターへの詰めの部分でボールが甘くなる。変化球とかストライクからボールに投げたらいい時に甘くなったり」と分析し、「意志を持って投げる」意識を伝えてきた。ブルペンからカウントやコース、高さなどを想定して投球。福原コーチは「『ここはしっかりワンバウンドを投げにいく』とかね。ボールを投げにいって、ストライクを取りにいくとか」と振り返る。

前回登板の18日ウエスタン・リーグ中日戦では8回完投2失点。「投げたいボールはちゃんと首を振ったりしていた。フォークとかだったらはっきりワンバウンドで投げるとか。意志を持って投げていました」と手応えも十分だ。二人三脚で磨いた「目的意識」がこの日、実を結んだ。【阪神担当=波部俊之介】