阪神大竹耕太郎投手(27)が、2試合連続7回無失点の好投で、キャリアハイとなる6勝目を挙げた。巨人打線を寄せ付けず、6安打、7奪三振。無四球で球数は90球だった。

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両親も泣いていた。阪神大竹の父紳一郎さん(63)と母和子さん(61)は移籍後、2度目の甲子園現地観戦をした。7回の劇的な場面に涙した息子の姿を見て、2人も思わずつられた。「私たちも、この時は涙がジワリと出てきました」。

母は「冷静というかクールだけど、心の中は感受性が豊か」と息子の内面を語る。見た目では静かに見える印象だが、うれしい時、楽しい時、悲しい時もハートの熱さからか、感情があふれる。ソフトバンク時代では、マウンドで力を発揮できない日々も。「自分たちも、その姿を見てつらかった」。人前ではあまり泣かない大竹が、裏で悔し涙を流す姿を何度も見てきた。

移籍後、大竹は歯車がかみ合うように、成績を着実に積み上げてきた。家族はその姿が何よりもうれしい。「お天気も雨が降らなくてよかったです。いい試合を現地で見られてとてもうれしい」と和子さん。孝行息子とともに勝利を分かち合った。【阪神担当=三宅ひとみ】

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