阪神が痛い連敗で6カードぶりに負け越した。「日本生命セ・パ交流戦」の西武戦で打線がつながらずに、逆転負け。岡田彰布監督(65)は4打数無安打と精彩を欠いたシェルドン・ノイジー外野手(28)に苦言を呈し、スタメン外しを示唆。交流戦での失速を避けるため、打線のテコ入れも辞さない構えだ。

3週間ぶりの連敗に岡田監督は危機感を募らせた。「今日の負け方はなあ…。自滅やろ。今の打線とか、つながりとかいうたら、ズルズルいきそうな負けやで。ただ単の負けじゃないよな」。6安打も複数安打は2回の1度のみ。つながらない打線に、失速の気配を感じ取った。

西武先発はプロ初先発右腕の宮川。1点先制した2回や3回はそれぞれ2四球を出すなど、不安定だったが攻略に至らず。指揮官がやり玉に挙げたのは、3番ノイジーだった。「もう、勝手に打っとるやろ。初球でもなあ。クソボール。ボールばっかりもう、なんぼ言うてもあかんなあ。あそこで(打線が)切れてしまうから。そら、もう線にならんもんな」。

ノイジーは初回1死一塁では2-2からランエンドヒットで高めボール球に空振り三振を喫し、一塁走者中野も盗塁死の併殺。1点を追う5回2死二塁では、初球高めボールに手を出しファウル。4球目に右飛を打ち上げると、悔しさのあまり自らバットを地面にたたきつけ折った。2戦続けて4打数無安打。ここ6戦で23打数2安打とスランプに陥っている。

岡田監督は「打ちたい、打ちたいで、みんな打たれへんで。打てへんなら、いつまでも使わへんよ」と、ノイジーをスタメンから外す可能性もあることを示唆。ほかの選手の打順変更なども「そら考えるよ、そら」とテコ入れするつもりだ。

2位DeNAが勝ちゲーム差は5に縮まった。この日はセが4勝。直接対決のない交流戦で失速すれば、一気に差を詰められることになる。「簡単に考えとったらズルズルいってしまうよ。これは。どのくらいな、そういう危機感を持つかやろうな」と、ナインに訴えた。「そら絶対止めなあかんわけやから」。今季の岡田阪神は3連敗がない。甲子園に戻っての2日ロッテ戦は、絶対に勝ちにいく。【石橋隆雄】

▼阪神が西武に連敗。このカード1勝2敗となり、5月9~11日ヤクルト戦●●○以来、6カードぶりの負け越しとなった。連敗もこのときの2連敗以来。また、西武戦では18年●○●以来5年ぶりの負け越しで、通算33勝35敗となった。