阪神岡田彰布監督(65)が2日、親交が深かった元タレント上岡龍太郎さんの訃報を知り、悼んだ。

甲子園で予定されていた「日本生命セ・パ交流戦」のロッテ戦は天候不良で中止となり5日の予備日に組み込まれた。大の虎党だった上岡さんのためにも、パ・リーグ首位のロッテをたたき、白星をささげ、秋には18年ぶりの「アレ」を届ける。

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室内練習場に向かう岡田監督は、報道陣から上岡龍太郎さんの訃報を聞き「え! あ、そう!」と驚きを隠せなかった。「交流どころの話やないよ。そら谷町のあのマンションに住んでて。思い出もくそも、そんなの一緒にメシ食いにいったり飲みいったり。家(への訪問)はなかったけどなあ。昔なんかしょっちゅう遊んどったよ。試合終わってから」と、関西を代表するタレントと親密な仲だったことを話した。

「あのころは陰のオーナー? 何かのオーナー言うてたなあ」。大の阪神ファンだった上岡さんは、岡田監督のよき理解者でもあった。現役時代、タテジマのユニホーム最後となった93年10月、当時の久万オーナーが引退勧告した日に「岡田君は(阪神の)スカウトをしなさい」と発言したことに怒りを爆発。「こんな失礼な話はないで! 巨人の長嶋(当時監督)にスカウトをやれというものですよ。何を考えてんねん」とかみついたこともあった。

指揮官は「だいぶ会うてない」。吉田義男氏(89=日刊スポーツ客員評論家)とのゴルフで以前は会っていたというが、最近は会う機会もなかったようだ。「(上岡さんの方が)全然上やで、年は」と話すが80年代からお互い関西を中心にスターとして世間を盛り上げてきた。

今、岡田監督は12球団最年長監督として、堂々のセ・リーグ首位を快走している。この日は今季6度目の雨天中止で仕切り直しとなったが、パ首位のロッテを甲子園に迎えての3連戦。4日のロッテ先発は佐々木朗だ。「(先発の)才木が0点に抑えたらええんちゃう? そんな100(%)勝てる投手やないんやから。昨年も4回負けている投手やん」と、逸材とは認めているが、負けるつもりはない。この秋は関西を熱狂させ、天から見守る上岡さんも喜ばせる。【石橋隆雄】

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