広島森下暢仁投手(25)が投打二刀流の大活躍で、交流戦初勝利をゲットした。

本調子ではない中、我慢強く投げた。3回まで2併殺を奪うなど無失点で切り抜けると、尻上がりに調子を上げた。「アツさん(捕手会沢)とコミュニケーションを取りながら、粘り強くできたのかなと思います」。7回まで今季最多タイの108球を投げ、2勝目を手にした。

パ・リーグ相手に勝てていなかった。1年目の21年は交流戦直前に新型コロナウイルスの濃厚接触者と判定され、思うような練習と調整ができずに2戦1敗。昨季は3戦3敗と苦汁をなめた。だが、今季は右肘クリーニング手術を経て完全復調。「毎年、毎年違う。今年は今年のチームになっています」。プライドを胸に、昨年6回途中9失点した鷹打線にリベンジした。

バットでも存在感を示した。左前、右前とクリーンヒット2本をマークして迎えた6回1死一、三塁。「誰がどう見てもうまかったと思います」と自画自賛の一塁線へのスクイズでリードを2点に広げた。チームもソフトバンク戦は19年6月9日の勝利を最後に、2分けを挟み5連敗中だった。3季ぶり勝利に導いた右腕の働きに、新井監督は「投げて良し、打って良し、大活躍ですね。大車輪の一日でしたね」と賛辞を惜しまなかった。【前原淳】

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