満員の敵地で“新庄采配”が痛快に決まった。

日本ハムは18日、「日本生命セ・パ交流戦」の中日戦(バンテリンドーム)で、今季初めて1番に据えた清宮幸太郎内野手(24)が故障から復帰後、初マルチ安打となる3打数2安打1四球。全4得点のうち3得点に絡み、チームを今季初の同一カード3連勝に導いた。交流戦は1試合を残して9勝8敗となり、18年以来の勝ち越しも見えてきた。

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敵地ファンで埋まったスタジアムで“新庄采配”が、さく裂した。今季初めて、中軸タイプの清宮を1番に据えた。「選球眼いいんですよね。出塁率を高くしていかないといけない選手なので」と新庄監督。その清宮が1回の第1打席で粘った末に四球を選び、先制のホームを踏んだ。

清宮 (1番には)ちょっと、びっくりしました。あまり調子が良くないので、どうにか出塁できるようにと思って打席に入った。あんまりがっついて行かないように、強引に行かないように意識しました。

簡単に2球で追い込まれたものの、そこからファウルで逃げながら、8球目で四球をもぎ取った。2回には右前打、2-0の7回は2死一塁から右前打でチャンスメーク。左脇腹の故障から復帰後、初マルチ安打となる3打数2安打1四球。3得点に絡む活躍に「丁寧にいった結果かなと思います」と、清宮本人も納得顔だ。新庄監督は「ホームランが増えてきたら(相手投手から)コース、コースと狙われる。その時の見極めを今、鍛えていってもらえたら」。さらなる進化を求めての1番起用だったが、即、結果で応えた。

開幕から故障離脱者が多く、日替わりオーダーでのやりくりが続く。「どれがベストかなっていうところに持って行って、勝ちが付いて、オールスター明けくらいに固定できたら最高かな~」。それまでは、ひたすら吟味。7月22日以降を目安に、スタメンを固定したい考えだ。

今季初の同一カード3連勝で、18年以来となる交流戦勝ち越しも見えてきた。「まあまあ、狙いますよ。勝ちをね。他のパ・リーグのチームがどうなるか分からないから」。交流戦優勝こそ逃したが、パ・リーグの争いは、まだ半分も終わっていない。4連勝で交流戦を締め、リーグ戦再開後のロケットスタートにつなげる。【中島宙恵】

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