DeNA三浦大輔監督(49)が、舞台裏や自身の思いなどを語る「月刊ハマの番長~シーズン3~」。阪神3連戦に3連勝した25日には、5月13日以来となるセ・リーグ首位に立った。今季の第4回は交流戦初優勝の裏側、13日の日本ハム戦の試合前に交流戦優勝を目標に設定した理由などについて語った。【取材・構成=久保賢吾】

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-交流戦初優勝が決まった瞬間は

自宅でバウアーが先発したファーム(2軍)の試合を見ていて、(ヤクルト-楽天戦が)ワンサイドの展開になったのは知ってましたけど、お祝いのLINE(ライン)が来たので、「あっ、優勝が決まったんだ」という感じでしたね。

-19日の日本ハム戦でファンの前で決めたかったという悔しさは

それはもちろんあります。月曜日の試合で勝って決めて、ファンの方と一緒に喜べたらベストでしたけどね。野球の神様から「まだまだだぞ」と言われているような気がして、課題にしっかり取り組んでいかないといけないっていう気持ちになった。

-1点差で負けたが、日本ハム戦から得られた経験は大きかった

計算外、予想外のことも起こるわけで、その原因は力みなのか、重圧なのか。伊勢のああいう姿は初めて見ましたけど、見られて良かったなというふうに、全部ポジティブに、プラスにとらえて。伊勢は次、こういう時になったらどうするかっていうのも考えるわけですし、また成長できるなと思います。

-交流戦1位タイだった13日の試合前には、ミーティングで選手たちに交流戦優勝を目指す方針を伝えた。昨年から「勝率5割」、「貯金10以上」など、節目ごとに設定した目標をクリアするが、今回も達成した

終盤の優勝争いはまた違ったプレッシャーの中にあるかもしれないけど、いい形でプレッシャーになるかなと。プレッシャーでぐちゃぐちゃになるようだったら、優勝争いなんて、とてもじゃないけどできないし、そういうのもやっぱり経験ですから。

-プレッシャーを乗り越えた経験は、今後の戦いに生きてくる

よく、DeNAは優勝経験者が少ないからと言われるけど、そこにちょっと違和感があって。98年も何人かはいたけど、いっぱいいないとできないわけじゃないし、そういう意味では「優勝」を意識させた中で戦って、力を出せた選手、出せなかった選手もいるけど、全てがプラスになると思います。

-宮崎は休養を与えながら起用し、オースティンはファーム調整を決断するなど、先も見据える

秋には無理して、やってもらわないといけない時が来るし、その時に無理がきくような状態にしておかないといけないですから。オースティンにしても、(交流戦後は)DHがなくなるし、代打だけで進めていくよりも、「しっかり守れる、4打席立てるっていう状態まで持ってきてくれ」と話をして。やってもらわないと困る選手ですからね。すべてはシーズン終盤のラストスパートのために。

 

◆DeNAの交流戦 大混戦を制して球団初優勝。勝てば優勝決定だった19日日本ハム戦は7回に2点を勝ち越したが、8回に伊勢が無死満塁から同点の2点適時打を許した。延長10回に山崎が決勝本塁打を浴びて黒星も、20日に楽天が敗れて優勝が決定。11勝7敗でソフトバンク、オリックス、巨人と同率で並んだが、「得失点率差」で上回った。牧は最多の27安打、打率3位の3割8分で優秀選手賞、バウアーは3勝、31奪三振で2冠に輝いた。