DeNAが、4番の1発で「ビューティフルサンデー」を飾った。

0-0の延長12回1死、牧秀悟内野手(25)が、左翼席への豪快な14号ソロで試合を決めた。チーム23イニングぶりの得点で、値千金のアーチだった。日曜日は昨年、通算5勝19敗で「魔の日曜日」と苦戦したが、今季は5月28日の中日戦から7連勝。大洋時代の65年6~8月以来58年ぶりの記録を達成した。

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さわやかな快音が東京ドームに響いた。0-0の延長12回1死、牧は手に残る最高の感触をかみしめながら、ゆっくりと走りだした。「打った瞬間、感触が良かったのでいったかなと思った」。高々と上がった白球は、三浦監督が「レフトスタンドのファンが引き寄せてくれた」と表現するように、青く染まった左翼席に降り注いだ。

4番らしく、勝負を決める素晴らしい1発だった。前夜は今季6度目の0封負け。この日も延長11回まで無得点で、4打数無安打と沈黙した。「全然打ててなかったので、4番として、打てて良かった」。負ければ4位巨人と1・5差、3位広島に1ゲーム差に迫られる中、23イニングぶりの得点となる決勝の14号ソロで勝利に導いた。

投手陣の好投に最高の結果で報いた。先発東が7回無失点と好投。8回以降は5投手の「マシンガン継投」で1発のある巨人打線をゼロに抑えた。守備陣も無失策でもり立てながら、投手陣の熱投を目に焼き付けた。「すごく粘り強く投げてくれていたので、何とか勝ちをプレゼントできて良かった」と安堵(あんど)した。

昨年、通算5勝19敗と苦しみ、「魔の日曜日」とも称された日曜日が「ビューティフルサンデー」に変わった。昨季は開幕カードから9連敗を喫したが、今季は5月28日の中日戦から7連勝。大洋時代の65年6~8月以来58年ぶりの記録を達成し、三浦監督は「いいものは続けられるようにしたいです」と笑顔で話した。

牧の値千金の1発に、ベンチで待ち構えるナイン、左翼スタンドのファンが本塁打パフォーマンス「デスターシャ」を大合唱した。胸はずむ日曜を勝利で飾って、11日からは阪神との3連戦。誰もが待ってる25年ぶりの優勝に向け、前半戦の大一番を迎える。【久保賢吾】

▽DeNA東(7回無失点の好投も、勝敗つかず)「相手打線が積極的に打ってくることはわかっていたので、強いボールを投げる意識の元で試合を作れたことは良かったです」

▽DeNA山崎(延長12回を3者凡退で締め、今季20セーブ目)「チームが勝てたことがうれしいです。日ごろからサポートしてくれるスタッフ、トレーナーに感謝したいです」

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