ソフトバンクが悪夢の8連敗を喫した。引き分けを挟まずは98年以来25年ぶりの惨劇。同点の8回2死満塁で、近藤健介外野手(29)が微妙なストライク判定に泣き、押し出しでの勝ち越し機を逃した。藤本博史監督(59)は「完全なボール。しっかり見てほしい」と大激怒。恒例イベント「鷹の祭典2023」も今季0勝5敗で昨季から8連敗となった。

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藤本監督は叫びたい気持ちを必死に抑えた。それでも怒り口調だった。言及したのはこの日の一番のターニングポイントだった。

藤本監督 一番大事なところ。ストライクとボールはこっちはクレームをつけられない。(あれが)ストライクだったらこっちが謝りますよ。本当に。完全なボールですから。

1-1の8回2死満塁の場面だ。打者は球界トップクラスの選球眼を持つ3番近藤。カウント3-1からの5球目。オリックス宮城の外角低め146キロ直球を見定めた。「ボールだと思ったので見逃しました」と言う近藤は、押し出し四球を確信。エルボーガードを外しながら一塁へ歩き出し、勝ち越し場面にペイペイドームも大歓声に包まれた。ところが…だ。判定はストライクだった。

藤本監督 しっかり見てほしい。審判も一生懸命やってるやろうけど、一番大事なところ。人間にミスはつきものか分からないけど、しっかりと見てもらいたい。あの1球で流れが変わってしまった。

フルカウントに変わり、結局近藤は空振り三振。勝ち越しは幻になり、延長10回に3番手松本裕がセデーニョに決勝ソロを浴びた。

泥沼の8連敗。8連敗は2年ぶりだが、引き分けを挟まない8戦8敗はダイエー時代の98年以来25年ぶりの屈辱だ。延長戦は今季9戦目で初黒星。「鷹の祭典2023」も今季0勝5敗で、昨季から8連敗。残り4試合を残し、同イベントの4年連続負け越しが決まった。

さらにこの日は、絶対的セットアッパーだったモイネロが左肘を手術することも判明。タカの泣きっ面にハチだ。トンネルを抜けることは出来るか。17日のオリックス戦は前半戦のラストゲーム。ファンは白星だけを待ちわびている。【只松憲】

▽ソフトバンク松本裕(延長10回に決勝ソロを被弾)「僕の失投でした。次は同じことを繰り返さないようにしっかりやりたい」

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