陽気な助っ人の1発で、首位オリックスが今季最多の貯金16を手にした。

1-1で迎えた延長10回、レアンドロ・セデーニョ内野手(24)が豪快な一振り。「なんとか当てようと思って振った結果が、最高の結果になりました」。ソフトバンク松本裕のカットボールを、レフトスタンドへ放り込んだ。

本拠地で2戦連続のお立ち台に立つなど、大事な局面での勝負強さが際立つ。「燃えるのは燃えます。しっかりとチームに貢献できた結果が一番うれしい」。燃える大砲は暑い夏が大好き。「自分のキャリアでずっと7月はいい月。昨年の最長(飛距離の)ホームランも7月だったと思うよ」。6月24日に再昇格し、7月の打率は3割8分9厘。気温の上昇とともに、調子も上がっている。

アーチをかけると、ホームの前でリズミカルにステップを踏むのがお決まり。「自分の街の伝統というか、そういうダンスがあって。子どもの頃からやっていて、4年前ぐらいからホームランを打った際にやるようにしている」。生まれ育ったベネズエラの街グアティレの踊りで、歌詞も右腕のタトゥーに刻んでいる。

故郷を思いながら成功を目指す助っ人は、異国での対応力もばっちり。中嶋監督ともマイナー時代に過ごした米国の都市の話題に花を咲かせる。「アマリロってどんなとこ? とか。ええとこらしいですけど。日本の生活から何から全部。全てを楽しもうとしてくれてるのが、いい影響になるんじゃないですかね」と指揮官。熱い接戦を制して、前半戦ラストカードに勝ち越し。ロッテが敗れたため、2年ぶりの前半戦首位ターンを決めた。【磯綾乃】、

▼阪神に続き、オリックスも前半戦首位ターンが決まった。関西に本拠地を置く球団がセパ両リーグでそろって球宴を1位で迎えるのは、72年の阪神&阪急(現オリックス)、21年の阪神&オリックスに続き3度目(パ・リーグの前後期制時代を除く)。過去の2シーズンでは、72、21年とも阪神は優勝を逃し、阪急・オリックスはいずれも優勝している。今季は三度目の正直なるか。なお阪神と南海(現ソフトバンク)、阪神と近鉄(オリックスと合併し消滅)がそろって首位ターンの組み合わせはなかった。

 

【動画】延長10回オリックス・セデーニョが劇的勝ち越し弾 喜び爆発スキップ?でホームイン

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