阪神森下翔太外野手(22)が中日小笠原から待望の“先輩撃ち”を果たした。

3回の第2打席だ。近本が同点打を放ち、なおも2死二塁。東海大相模の3学年先輩にあたる左腕の初球を捉えた。初回の第1打席では6球のファウルを含む10球を投げさせた中、「ポイントを前に」と修正。145キロ直球を強振し、一時勝ち越しの左前適時打となった。塁上では「ノリです」と片腕を開いた“力士ポーズ”で喜びを表現。6回にも左前打を放ち、2安打を浴びせた。

入団会見時から対戦したい投手に挙げていた先輩左腕は、15年夏の甲子園の優勝投手だ。中学3年時、テレビ越しに見た相模のユニホーム。「ここに入るんだという、高いレベルでできることに気を引き締めようと思った」と、当時の気持ちを思い出した。

7回にも田島から二塁打を放ち、今季2度目の猛打賞。7戦連続の3番出場で、その間の打率は3割4分4厘だ。岡田監督も「ずっと3番で行かせるつもりやから。普通に3番の仕事をな、十分にこなしているよな」と、継続的な3番起用を示唆。4番大山、5番佐藤輝とのドラフト1位トリオ「森大佐」も徐々に定着する中で「(2人は)腹立ってるかも分からへんけど。すごいのを前で打つから」と、先輩の嫉妬も疑うほどの評価だ。

長期ロード初戦で、尊敬する左腕からの勝利。森下は「次やった時にやられないように成長したい」と先を見据えた。【波部俊之介】

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