ロッテのエースに認められた! 種市篤暉投手(24)が8回7安打1失点で初の2ケタ勝利を挙げた。「ローテに入って10勝するのが目標だったので、7年かかりましたけれど達成出来て良かった。けれど満足せずに次の試合も勝てるようにしたい」。7奪三振で今季130奪三振とし、左脇腹肉離れで離脱中の佐々木朗と並んでセ・パ両リーグトップに。チームの連敗も3で止めた。

初回のボール先行に、ベンチに戻ると吉井監督から「強めに『ストライク先行で行け!』と怒られました。デカい声で」とカツを受け、奮い立った。ここ数戦で使い始めたツーシームなどでリズムを取り戻し、7回は阿部、岡島を力強い直球で連続見逃し三振。オリックス山本が2年連続独占の投手4冠の一角崩しには「もちろん(タイトルは)欲しいですけれど、そこを目指してしまうと力みにつながるのが嫌いなので、結果的にとれればいい」と笑った。試合後に指がけいれんし、監督と握手が出来ないほどの力投だった。

指揮官も「10勝では期待からいうと物足りない。突き抜けるだけの力を持っている。チームの流れが悪い時は、どんどんストライクとって流れを作っていくのがエースの役目。今日は連敗止めるエースのピッチングだった」と称賛した。【鎌田直秀】

 

▼7年目の種市がプロ入り初の10勝。ロッテで入団7年目以降に初の2桁勝利は、03年に同じく7年目の小林宏が10勝して以来20年ぶり。また、種市は昨季は0勝。前年0勝から初の2桁勝利は、19年に12勝の高橋礼(ソフトバンク)以来で、ロッテでは62年に12勝の菅原、69年に15勝の木樽に次いで54年ぶり3人目。

【動画】ロッテ種市篤暉が歩むエースへの道、7年目で初の10勝目