ソフトバンクが2年連続クライマックスシリーズ(CS)出場に王手をかけた。先発の和田毅投手(42)が6回途中無失点で8勝目を挙げ、パ・リーグでは史上初となる40代での通算20勝に到達。2位で並ばれていた楽天に連勝で2ゲーム差をつけ、Aクラス入りへ大きく前進した。打線も10安打7得点でベテラン左腕を大量援護。今季のレギュラーシーズンの本拠地最終戦を快勝で締めた。

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大混戦のパ・リーグCS争いで、2位ソフトバンクがいち早く王手をかけた。。今カード前まで2位タイだった楽天との直接対決で連勝。正念場で4位楽天を2ゲーム差に突き放した。さらにZOZOマリンでは3位ロッテが西武に敗れ、こちらは1・5差に拡大。藤本博史監督(59)は「2つ勝ったのは本当に、すごく大きい」とほっと一息ついた。

ベテラン和田の好投が大きな勝因だった。「負けられない試合だったので、ひと回りだけでもいいと思って」。立ち上がりから直球は147キロを計測。5回は伊藤裕、鈴木大、太田を3者連続空振り三振と圧巻だった。3-0の6回、1死一、二塁で4番浅村を迎えたところで降板。16年以来7年ぶりのシーズン100イニングをあと1死のところで逃したが「あの場面は仕方ないし(降板に)納得はしています」。それでも5回1/3を3安打無失点でパ・リーグでは初となる40代での通算20勝に到達。同時に08年の山本昌(中日)が11勝して以来、歴代4人目となる42歳以上でのシーズン8勝目も手にした。

指揮官は和田の降板について「あと1人アウトにしたら今季100イニングというのは頭にあった。でも勝負事。あそこで1本(ホームランが)出れば同点になってしまうからね」と説明した。先発としては今季最後の登板だったが「100イニングはどこかで行かせようかなと考えています」と言及。9日の敵地・オリックス戦で登板させる考えも明かし、和田自身も「最終戦がまだある。チャンスがもらえたらもらいたいなと思います」と意欲的だった。

楽天の結果次第では、最短で試合のない5日にも2年連続のCS出場が決まる。残り2試合を残して貯金は「3」とし、今季の勝ち越しも決めた。本拠地最終戦で快勝。必ず2位フィニッシュで、CSファーストステージを福岡で開催する。【只松憲】

▼42歳の和田が今季8勝目を挙げ、これで40代での通算勝利が20勝目(20代で91勝、30代で47勝)。40代で通算20勝以上したのは、山本昌(中日)40勝、工藤(西武)38勝、若林(毎日)36勝、下柳(楽天)黒田(広島)21勝に次いで6人目。パ・リーグだけで20勝した40代投手は和田が初めてだ。

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