東大は、1997年(平9)以来の最下位脱出には届かなかった。立大を上回る9安打を放ったが、2点届かなかった。

9回1死で代打に立ったのは、梅林浩大主将(4年=静岡)。打撃不振のため、春季リーグの途中からスタメンを外れた。今秋は、これが2打席目。147キロの直球に空振り三振に倒れ、チームメートに「ごめん」と謝った。

試合後、スタンドにあいさつを終えるとその場に立ち尽くして涙。「1年間、けっこう大変でした。応援のおかげで、勝った試合(法大戦)も勇気をもらえた。感謝の思いです」と言葉を絞り出した。

今年は、今秋の法大戦1勝のみで「満足していません」。目標に掲げていた最下位脱出には届かなかった。「投手陣がそろっていて、打線も元気があって、今年こそと思っていた。それがかなわなくて悔しいです」。

病気療養中の井手峻監督(79)に代わって、今春から指揮をとった大久保裕助監督(65)も「選手はよく頑張ってくれた。力を出してくれたと思う。感謝ですね」と涙をぬぐった。