強い気持ちではい上がる。阪神ドラフト1位の青学大・下村海翔(かいと)投手(4年=九州国際大付)が21日、都内キャンパスで行われた秋季リーグ優勝報告会に出席した。前日20日、明治神宮大会の決勝・慶大戦では2番手で登板したが、押し出し四球などで2失点。悔し涙を流した。それでも、寮に帰ってからは動画を何度も確認。「焦りが感じられたり、いろいろ普段の自分とは違った」としっかり自己分析した。

ネットなどでは厳しい言葉なども目にしたという。だが「自分に対しての愛情というか、期待されてるということ」とプラスに捉えている。満員の甲子園で、ヤジも味方にする度量は備わっている。

精神面のさらなる強化を誓い、理想に掲げたのはオリックス山本だ。画面越しでも伝わるオーラや立ち姿。「結果、取り組み、チームからの信頼度、一般の人からの信頼。全て重なってああいう風に見えている。そういう選手を目指したい」。3年連続4冠投手に立ち振る舞いを学び、投球につなげていく意気込みだ。

今オフは「全体的なレベルアップ」を期し、まずは春季キャンプ1軍スタートを目指す。「はい上がっていくぐらいの気持ちで。その辺の根性は自分の武器なので」。たくましく進化し、強力先発陣のバトルに割って入る。【波部俊之介】