来季も「スペードのエース」としてフル回転や! 阪神2年目の桐敷拓馬投手(24)が3日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、ジャスト3倍更改の3300万円と大幅アップを勝ち取った。2年前の仮契約時には「年俸上がったらスポーツカーを買ってみたい」と話していた左腕は「まだちょっと今乗ってる車に愛着がるので、もうちょいたってからだと思います」と笑った。

今季は先発スタートで5月26日の巨人戦(甲子園)でプロ初勝利を挙げたが、その後2軍落ち。7月18日のフレッシュ球宴で守護神として登板したことをきっかけに、岡田監督が中継ぎへの配置転換を決断した。7月下旬に1軍に再昇格し、夏場以降で勝ちパターンに定着。27試合の登板で2勝0敗、14ホールド、防御率1・79と奮闘。11月には侍のユニホームにも袖を通し、自己採点は「80点くらい」と話した。

切り札的存在として認められた8月下旬に指揮官から「今はスペードのエースやろ」と評価された。「スペードのエースってどういう意味なんだろうなというのはありました」と本音をこぼしつつ、「自分を評価して見てくださっている証だと思って、また頑張りたいというモチベーションになりました」。

1月は初めて岩崎に弟子入りし、島本、及川ら左腕組で静岡県内で自主トレを行う予定だ。来季は「1年間戦い抜く」「勝ちパターン」「50試合登板」を目標に掲げ、「1年間の積み重ねで、結果的にそうなったら」と最優秀中継ぎ賞のタイトル奪取も視野に入れた。(金額は推定)【古財稜明】