そら「ノーモア森下」よ-。阪神岡田彰布監督(65)が6日、ケガの予防を目的に新入団選手による体力測定の一部メニューの廃止を促したことを明かした。毎年新入団発表会見前の12月に実施しているが、「まあ去年の森下みたいに(スタートで)遅れんようにな。つまらんケガしてなあ。あれ(チームに)『やめ』言うたよ」と説明した。

今回指摘した「あれ」は短距離ダッシュのタイムを測る種目。昨年に森下は同種目で右足の肉離れを発症し、1月の新人合同自主トレは別メニュー調整。2月の春季キャンプの2軍スタートを余儀なくされた。「(森下が)ええタイム出えへんかったから『もう1本』言うてやったんやろ? 結局は。そんなんお前、タイムなんてええて。そんなんで(1軍か2軍かを)判断するんちゃうからのお」。シーズンオフで体調も万全ではない12月。そんな時節に“本気”を求めるのは、故障を招くもとになると指摘した。

例年、ルーキーたちには球団トレーナーからプロ入りへ向けたトレーニングメニューが配布されている。指揮官は「それで体力というか、体づくりだけはちゃんとやって、それでええんよ。そんな(新人合同自主トレの)初日からバンバンやるわけじゃないんやからのお。徐々にやっていったらええんやから」。本来なら森下も2月1日を1軍で迎えられていただけに、リスクを伴う瞬発系種目は岡田改革で除外する。

ドラフト1位の青学大・下村海翔投手(21)は来春の沖縄・宜野座キャンプで1軍スタートが内定。“森下の教訓”を生かし、晴れて2月1日を迎える。【古財稜明】