巨人阿部慎之助監督(44)が、大勢を来季の守護神の筆頭に指名した。昨季は新人歴代最多タイとなる37セーブを記録したが、今季は右上肢のコンディション不良の影響で27試合の登板で14セーブ、防御率4・50にとどまった。シーズン終了後も調整を続けていた右腕に「大勢が頑張ってくれればそれに越したことはない。ピリッとうまくいけば全てが決まると思います」と期待を込めた。

守護神が固定できれば、中継ぎ陣のパワーアップに直結する。今季の救援防御率はリーグワーストの3・81と課題を露呈した。今オフは、ソフトバンクから高橋礼と泉、オリックスから近藤、現役ドラフトで阪神馬場、新助っ人として前阪神のケラー、ドラフトで新人3投手を補強した。

ただ、あくまでもブルペン陣にも競争を求める。即戦力として期待されるドラフト1位の西舘勇陽投手(21)も、1軍での出番は敗戦処理からスタートさせる。それぞれ結果でのアピールが必要となる。

もちろん、大勢本人にも油断はない。「クローザーというポジションを自分のものにできるように。クローザーを奪いにいく気持ちでやりたい」と挑戦者としての立場を強調した。守護神の確立が堅固なリリーフ陣形成につながる。【小早川宗一郎】

◆巨人のクローザー 今季は6月に離脱した大勢が14セーブにとどまり、救援防御率はリーグワーストの3・81だった。勝ちパターンを固定できず、左腕の中川が大勢の離脱後に抑えとして14セーブを挙げた。鍵谷、菊地、ビーディが1セーブずつ記録している。

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