開志学園女子硬式野球部の小川舞内野手(3年)が今春、新潟医療福祉大に進学する。同大の女子硬式野球部は今春に新入生13人を迎え入れ、本格的に始動する。小川は「初めてのことで分からないことも、不安なこともたくさんある。でも楽しみ、ワクワク感の方が強いです」と早くも心を躍らせている。

高1秋から打撃力を買われ、三塁の定位置を獲得した。「3番三塁」で出場した高2夏の全国高校野球女子野球選手権決勝では横浜隼人に延長タイブレークの末に敗れ、準V。高3夏は8強止まりと高校時代は日本一に縁がなかった。それだけに「大学では頂点を目指したい」とモチベーションは高い。

昨年11月21日、東京ドームで行われたイチロー氏(50)率いる草野球チーム「イチロー選抜KOBE CHIBEN」との試合で「高校野球女子選抜」に選出された。6回裏の守備から出場し、0-2の7回表1死二、三塁の一打同点のチャンスで打席が回ってきた。カウント3-0からスイングを仕掛けたが、イチロー氏のキレのある内角真っすぐに詰まらされ、投ゴロで終わった。憧れの選手から安打こそ放てなかったが「この悔しさは次で晴らしたい」と大学での挽回を目指し、今は現役時代からほぼ欠かさずに続けているという素振りに取り組んでいる。

「身体の使い方次第で、誰でもホームランを打てる」。イチロー氏からの助言で、もっとも心に響いた言葉だ。「(本塁打は)まだ打てたことがない。いつかは柵越えを打てたらうれしい」。大学4年間で、新たな目標が生まれた。【大島享也】

 

◆小川舞(おがわ・まい)2006年2月4日生まれ、宮城・大崎市出身。鹿島台小4から野球を始める。鹿島台中では軟式野球部と女子軟式野球クラブチームの宮城デイジーズに所属。開志学園では高1秋からレギュラーに定着し、高2夏に全国高校野球女子野球選手権で準優勝。右投げ左打ち。157センチ。血液型はA。