日本ハムの正二塁手奪取を目指す94年生まれの2人が、1軍キャンプ地の沖縄・名護で今オフの成長ぶりを披露した。加藤豪将内野手(29)が25日、先乗り自主トレで年明け初の屋外フリー打撃を実施。バットのグリップエンドに装着したスイング速度(バットスピード)を測る機器で自己ベストをたたき出してオフの鍛錬の成果を確認した。石井一成内野手(29)は基礎体力と長打力アップへ、自身最重量の体重85キロの肉体にパワーアップしたことを明かした。

  ◇  ◇  ◇

日本球界2年目へ向けて、加藤豪は仕上がりの良さを数値で目視した。「昨年も先乗りで名護に来たんですけど、その時より仕上がっているかな」と実感したのは年明け初の屋外フリー打撃の時だ。バットのグリップエンドに装着した機器でインパクト時のバットスピードを計測すると「今日も自己ベストが出た」。その数値は78マイル(約126キロ)。70マイル(約113キロ)ほどだった昨年のベストを8マイル(約13キロ)も上回った。

今オフの取り組みに自信が宿った。長打力アップへ「今年はバットスピードを求めていた」と昨季終了直後に初めて米国のドライブラインを訪問。各種データを参考に体の使い方を見直してスイング改良。必要な筋力アップも行った。

23日に名護入りするまでは室内の打撃ケージで打っていたが、久々の屋外でもスイング速度は「すごく速くなっている」と再確認。鋭い打球も連発した。「室内で打って出した(スイング速度の)自己ベストを外で更新できたのは、いいこと。練習の成果が出ている。試合でどうなるか楽しみ」。昨季の6本塁打から、2桁アーチを目指す今季へ向けて手応えを得た。

積極補強したチームの中で正二塁手争いも激しくなる。加藤豪が心がけるのは「自分以上も以下も出さないで、自分を出す」と等身大の力を発揮すること。「それは僕だけじゃなくて、みんなの課題になると思う。去年は自分以上の結果を出そうとする選手が多かった。スタッフも選手も自分の仕事をしっかりやれば、絶対に日本一になれると思う」。背番号3は進化した“自分の実力”を毎日出し切っていく。【木下大輔】

【関連記事】日本ハムニュース一覧>>