阪神が今秋ドラフト1位候補として明大・宗山塁内野手(3年=広陵)をリストアップしていることが23日、分かった。華麗な遊撃守備に加え、3年間のリーグ戦で94安打を放つ強打を高く評価。03年ドラフト自由枠で阪神に入団した鳥谷敬氏(42=日刊スポーツ評論家)のような超逸材遊撃手として、今秋ドラフトの目玉だ。チームの競争を活性化させる可能性を秘めた存在を、最速153キロ左腕の関大・金丸夢斗投手(3年=神港橘)とともに徹底マークしていく。

   ◇   ◇   ◇

阪神が即戦力スター候補として、超逸材遊撃手に熱視線を送っていた。明大・宗山だ。球団関係者は「守備は今でもプロでやっていける。これから1年追いかけていきたい」と、大学4年を迎える前の時点で、すでにプロで通用する守備力を高く評価している。走攻守全てで完成度が高く、14年連続でドラフト連続指名を受けている名門・明大の主将。球界では「獲得すればショートは向こう10年安泰」という声も聞こえてくるほどのポテンシャルだ。

実は阪神は高校時代もマークしていた。広陵では1年夏からベンチ入り。1年夏と2年春に甲子園出場を果たした。創志学園(岡山)の西純矢(現阪神)、星稜(石川)の奥川恭伸投手(現ヤクルト)とは公式戦で対戦し安打も放っている。その素質にほれ込み当時も指名を検討していたが、宗山は大学へ進学。そこから順調に成長し、昨年秋の時点で「今年でもドラ1」と周囲から認められるほどになった。

阪神では昨季、木浪が127試合に出場し遊撃でゴールデングラブ賞、ベストナインに輝いた。23歳の小幡も控え、2軍では高寺、遠藤ら若手が汗を流す。昨年のドラフトでも高卒遊撃手の山田と百崎を指名し人材は豊富だが、宗山はすぐに競争に加わることができる即戦力。同じ東京6大学野球出身で阪神、ロッテで活躍した鳥谷敬氏のように、長くチームの屋台骨を支えられる可能性とスター性を秘めている。

3月6、7日に欧州代表と戦う強化試合(京セラドーム大阪)にも、トップチームの侍ジャパンメンバーとして選出見込み。井端監督は昨年12月の大学代表候補合宿を視察した際、宗山の守備を「間近で、真横で、後ろから見たけど、何も言うことがなかった」と絶賛。いずれは日本を代表する選手へと羽ばたくかもしれない。

22年ドラフト1位で入団した大卒の森下翔太外野手(23)は、ルーキーイヤーで日本一に貢献。新たなピースとなる可能性を秘めた逸材を追いかける。

【関連記事】阪神ニュース一覧はこちら―>