真っすぐで、ことごとく押し込んだ。8回から登板したロッテ横山陸人投手が、楽天打線を2回無安打無失点。許した走者は変化球がすっぽ抜けた死球のみ。140キロ台で凡フライと内野ゴロを稼いだ。「自分のバランスで力まず投げられました」と納得の15球だった。吉井監督も「真っすぐが強かったですね」と評価した。

4年目の昨季、自己最多38試合に投げた。昨秋は侍ジャパンにも選ばれた。伸び盛り真っただ中の右腕は、オフにさらなる脱皮の機会を得ていた。一緒に自主トレしたチームの守護神・益田から「シュートしながらホップするのが長所だね」と言われた。シュート軌道はサイドスローの特長。ただ、横山の球は真横に動くだけでなく、伸びることを指摘された。「シュートしながら伸びる球。そういうイメージで投げてます」と、先輩の指摘を映像に変換している。

習得中のカットも1球。8回2死、茂木の初球で内角に投げ、狙い通りファウルを打たせた。「指のかかりも良かった」と投球の幅を広げている。あどけなさの残る顔で、球は大人。「目標はチームのクローザーです」。恩人の先輩からその座を奪う。心意気も負けていない。【古川真弥】

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