青学大・大手晴外野手(新4年=横浜)が勝利への道を切り開いた。

2点を先制された初回、1番打者として初球をレフト前へ。チームは大手からの4連打で、すぐさま3点を奪い逆転に成功した。

今秋ドラフト1位候補の西川史礁外野手(新4年=龍谷大平安)も「自分たちに流れを持ってくる、最高の1番打者だったと思います」とたたえた働き。大手は「先に慶応さんに2点取られ、先頭の自分が引いてしまったら絶対に流れが行ってしまうと思ったので」と振り返った。

2打席目も大きな左飛を打つと、4回の3打席目にも積極的に振り、今度はフェンスオーバー。横浜高時代は70キロ台前半だったが、大学でビルドアップし現在は体重86キロ。「打てる右の外野手になりたい」とこの先を描いている。

体調不良など巡り合わせもなく、春季キャンプ参加は今回が初めてだった。「野球漬けの毎日は今までにない疲れとかありますけど、非常に自分にはいい期間でした」とし「ここまでなかなか思うような結果を出せていないので、しっかり中心として引っ張っていきたいです」と思いを新たにするキャンプでもあった。

キャンプ…といえば「けっこう調べちゃいます。気になります」と笑うのが、DeNAドラフト1位度会の存在だ。横浜高時代、3年間ともに汗を流した。

「高校時代と変わらず、明るく元気にやってくれているので。というか、スケールアップしましたね」

度会だけでなくDeNA松本、巨人木下、中日津田と高校のチームメートがすでに4人、育成指名も含めてプロ入りを果たしている。大手は社会人野球挑戦を希望しているが、いずれは…との思いがある。

「うれしい半面、自分も負けてられない気持ちがあります」

晴れの日をつかむために、果敢に振っていく。【金子真仁】