テンポよすぎ? の快投でゼロを並べた。

日本ハム山崎福也投手(31)が19日、ヤクルトとのオープン戦(神宮)に先発して6回を1安打無失点に封じた。

5回には、投球に入るのが早すぎて人生初の反則投球をとられたが、動じることなく無四球でピシャリ。3回以降は1人の走者も許さず、4月2日の本拠地開幕戦に向けて順調な仕上がりを見せた。

山崎福は思わず苦笑いを浮かべた。「ちょっとやりすぎましたね。気を付けます」。4点リードの5回2死、ヤクルト浜田に初球を投じたところで反則投球を宣告された。「打者がしっかり構える前に投げた」からで、1ボールから再開。その後カウント3ボールまでいったが、最後はフルカウントから二ゴロに打ち取った。

緩急を付け、打者の間合いを外すのが投球術。「タイミングをずらす投手ではあるので、ああいう投球もたまに出てくる。いいテンポで投げながら今後もやっていきたいです」。今回はモーションに入るのが少し早かった。かといって臆することはない。ぎりぎりを攻めていく。

見慣れた景色は心躍った。神宮のマウンドには日大三、明大時代のあせない思い出が刻まれている。「学生時代から投げているので、懐かしい気持ちもありますし、すごいワクワクした気持ちもありますね」。高揚感が球に伝わる。主力級が並ぶヤクルト打線に対し、許した走者は左前打の青木のみ。「怖さも迫力もありますけど、三振を取れたので自信になりました」と、4番村上はチェンジアップで空を切らせた。

4回9安打3失点だった12日の広島戦から、きっちり修正した。新庄監督は「悪いところを探す方が難しい。シーズン中だったら完封、完投。必ず投げさせたいいいピッチング」と絶賛した。先発予定の4月2日、本拠開幕楽天戦まで調整登板1試合を残し、既に万全の仕上がり。不安や、やり残したことはないかと問われた左腕は「そうですね、ないです」と気持ちよく即答した。【鎌田良美】

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