開幕は間に合うよ-。阪神岡田彰布監督(66)が、近本光司外野手(29)、大山悠輔内野手(29)の開幕スタメンにGOサインを出した。

オープン戦終盤は欠場が続いたが、右足の負傷から完全復活を目指す森下翔太外野手(23)も含め、起用に迷いはない。開幕オーダーが生え抜き選手のみなら1972年(昭47)以来、球団52年ぶり。オープン戦は最下位も、29日の巨人との開幕戦(東京ドーム)を「楽しみやな」と心待ちにした。

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甲子園室内練習場での全体練習を終え、岡田監督が迷いなく言った。オープン戦最終盤で欠場が続いた近本の開幕スタメンについて「いくつもりでおるよ」と明言。大山についても「そら開幕はいくよ」と続けた。

「そのために今、何とか状態が上がるようにやってるわけやからな。そこに合わせてきたんやからのう」

不動の1番と4番の「開幕不安説」を一掃した。近本はオープン戦ラスト2試合に出なかった。大山は下半身の張りを抱え最後の3試合を欠場した。大山はフリー打撃を再開しているが、近本は別メニュー調整が続く。指揮官は「故障まではいけへんけど、張り、な」と説明。143試合を戦ってもらわなくては困る存在だからこそ、あえてストップをかけているという。

「できんことはないと思うけどな、(近本)本人も言うてるけど。ここで無理してもな。張りとかやから、休む方が効果的かも分からんしのう」

右足の負傷から24日のオープン戦ラストゲームで実戦復帰した森下は全快の様子だ。岡田監督は右投手が先発時、左翼は前川を起用する方針。29日の巨人戦(東京ドーム)は右腕戸郷が先発予定で、球団52年ぶりに生え抜きメンバーだけで開幕スタメンを占めることが濃厚となった。

開幕3日前。「今はやっぱり楽しみやな。そら去年の方が不安はあったよ。本当にこれからシーズンで機能していくんかな、というのはな。今年はそういう不安はないよ」と66歳はワクワクしている。オープン戦は3勝14敗1分けで最下位も気にしていない。

「(去年)勝ったことによって余計、勝負は本番やいうのが分かるやんか。だから半分遊んどるかも分からんな。ここで打とうが給料なれへんって」

午前中に行われた広田神社での必勝祈願では、岡田一行が参拝した時間帯だけ雨がやんだ。曇りなく東京に乗り込む。【中野椋】

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